本日もライフラインの伐採。市からの依頼で、国道沿いの支障木を切ることになりました。
もくじ
作業内容・現場について
今回は、足元に少しだけ雪が残る現場でした。道路沿いの山面、だいたい電柱3本分の範囲を伐採していきます。
伐採の現場って山際が多いから、冬は日が当たらなくて寒い〜
今日は良いお天気なのに、太陽が山に隠れるせいで午前中はずっと日陰です。冬の仕事は寒さがキツいと思われますが、実は木の葉が少なく、虫もいないため、作業がしやすいメリットがあります。また体を動かす作業をしているとポカポカと温まってきて意外と寒さが気にならなくなることもあります。
体を温めるために早く仕事を始めましょう!
この現場は水路を挟んで上下で地主さんが違います。今回は水路より下段の木を伐採する予定です。
左の写真が水路(水路を挟んで下側に生えている木々を伐採予定)。伐採範囲の木には、番号やテープなどで目印をつけています。
上段の木が、斜めに生えていますね。邪魔だからちょっと切ってもいいのかな?
伐採の許可を得ていないので、この木は触ったらいけません。邪魔だけど避けて作業を行います。
伐採許可を得てない上段の木は、切ることはもちろん傷つけることができません。この現場は2日に渡り見学をしていて、1日目は小型クレーンで伐採可能な範囲を作業。2日目からは1日目の小型クレーンでは切ることができなかった木々を大型クレーンを使って伐採していきました。
この現場は木を切り倒すスペースがありません。通常の伐採では木を倒した時に上段の木まで傷つけてしまう可能性があるので、大型クレーンで木を吊り上げる「吊り切り伐採」をすることにしました。
作業工程(仕事の流れ)
今回は2日目に行った特殊伐採の作業をご紹介します。大型クレーンと空師の連携が見事です。
1.伐採職人「空師」の登場
空師とは…
特殊な木登り技術を駆使して木に登り、枝や幹を伐る樹上作業の専門家のことを言います。
今日はヒラノさんが空師です。専用の装備を身につけて木に登り、クレーンと連携して次々に木を切っていきました。
わー、高い場所でチェーンソーを軽々扱う姿がかっこいい!
と思っていたら、枝葉が生い茂っているところに躊躇なく突入…。
すごい
伐採のためなら、目的の場所までズンズン突撃していくのがプロの空師!「蜂の巣があったら?鳥の巣があったら?蜘蛛の巣があったら?枝が刺さって痛いかも…」なんて余計なことは考えません。
そういったワイルドさも含め、全てがかっこいい仕事です。
2.空から降りてくる巨大な木を受け止める
空師によって切られた木が道路に降ろされていきます。今回の木は大きくて長くて、扱うのが難しそうな印象でした。こちらも下にいる作業員がクレーンと上手に連携をとって道路に寝かせていきます。
上から見ていると人が豆粒のようだ。こんな大きな木を道路側に飛び出さないように制御している作業員さんはすごい!
3.枝葉を切ってきれいさっぱりの状態に
枝がもりもりついている木は、地面に寝かすことが難しい場合があるので、クレーンに吊られた状態で枝葉のカットを行います。
今回切り出した木は木材センターへ運び、資材として販売することになります。伐採直後は長さがバラバラのため、メジャーで測って規格のサイズにカットしていきます。その際に木の出っ張り部分もきれいに切り落とします。
運搬用木材の完成です!
4.それぞれの場所へ送り出す
伐採した木は、販売用の木材と、残りの端材や枝葉に分けられました。販売用木材はトラックで木材センターまで運びます。
ちなみに伐採費用は補助金が出るのですが、搬出・運搬費用は地主さんの負担です。そのため販売した木材価格から、運搬送料を差し引いた金額が地主さんに還元される仕組みになっています。
残った端材・枝葉は自社の処分所に運ばれて、木くずの再利用として生まれ変わります。
5.作業場は常にきれいな状態に
木を切る作業をしていると、どうしても細かい大鋸屑や枝葉が散らばってしまいます。そのまま放置していると、通行している道路側にも広がってしまうので、作業の合間に掃除をします。
大きな枝葉は熊手を使って集めますが、細かい大鋸屑は拾えません。そんな時に使うのがこのブロワー(送風機)です。
今回、わたしくがブロワー(送風機)に初挑戦しました。チェーンソーと同じくエンジンをかけるのに紐を引っ張るタイプ。これが素人には難しい。
エンジンをかけるのに数分かかりました(戦力外?)。どうにかコツを掴みたい…
今日の作業を終え、通行規制を解除した後の道路は、何もなかったかのように綺麗な状態です。
余談(自衛隊のようなキビキビした動き)
空師がずんずん木を切って降ろしてくれるので、下にいる作業員も忙しそう。それでも皆さん阿吽の呼吸で、見事な連携をとっています。
重機で木材を集めている人がいるかと思ったら、降りて来てチェーンソーを扱っている。
人力では難しい作業だと判断したらすぐさま重機に飛び乗って再び作業。
一人何役もこなせるので、安心感がすごい。まるで影分身をみているようでした。
作業員さんの無駄のない動きにはびっくりです!
余談(ショベルカーでの伐採作業)
1日目の夕方。一通り作業を終えたと思っていたのですが、いきなりショベルカーによる伐採が始まりました。豪快な様に目が釘付けでした。
こんなパワー全開の伐採方法もあるようです
感想・まとめ
この現場では、作業員たちの素晴らしい働きが見られました。また空師の作業を間近に見られて大満足です!高いところが大丈夫な方、ぜひロープワークを学んでみてはいかがでしょうか?
自社評価
やっぱり空師はかっこいい!高いところが好きな人におすすめ
・難易度……★★★★☆
・体力度……★★★☆☆
・面白い度…★★★★★