仕事紹介

スパイダー型ブームリフト(SA26)を用いた国道沿いの特殊伐採

お仕事紹介、第一弾!今回の現場は国道沿いの山肌です。
山際の道路でよく目にする「落石防護網」を張るための伐採を行いました。

作業内容・現場について

山際を通る道路でよく見かける、こんなネット。
これは「落石防護網」と呼ばれるもので、交通の安全を守るための設備です。山の断崖では落石や朽ちた木、雨や暴風で折れた木などが落ちてくる危険があるため、それを防止する役割があります。

この落石防護網を張るには、まず山肌の木の伐採が必要です。
今回は交通量の多い国道が現場だったので、通行規制を行ってくれるガードマンと大型クレーンを所有する会社の方々と協力して作業を進めました。

作業工程(仕事の流れ)

1.スパイダー型ブームリフト(高所作業車)を作業場に入れる

まずは大型クレーンを使って、自社のスパイダー型リフト(高所作業車)を作業場にあげます。

作業場はこんな感じ。
トラック型の高所作業車は、こうした狭い場所には入れることができません。しかし新しく導入したスパイダー型リフトは、小型かつ軽量ボディのため狭い作業場でも搬入可能!さらにキャタピラが付いているの簡単に移動させることができます。
私たちが得意とする特殊伐採について、これから大きな活躍をしてくれること間違いなしです。

きこり
きこり

ちなみに、スパイダー型リフトを導入するまでは、作業員が直接木に登って伐採をしていたそうです!

2.目的の木をひとつずつ切っていく

足場の準備ができたら、さっそく伐採を開始!
高所作業車に作業員が乗り込んで、バケットを操縦しながら伐採する木に近づきます。

きこり
きこり

ひいいいいいいい。バケットの上からはどんな景色が見えるのかな。
高所が大丈夫な人じゃないと大変…。

伐採予定の木にスリングロープを結びつけ、大型クレーンの金具に繋ぎます。そうすることで木を切断しても落下の心配がありません。切られた木はクレーンに吊り下げられたまま、慎重に地面に降ろされます。

社長
社長

木の根元から切り倒さずに、切った部分だけクレーンで吊って地面に下ろす伐採方法を特殊伐採といいます

3.降りてくる木を受け止める

切られた木が頭上から降りてくる光景は圧巻!
豆粒ほどの大きさに見えても地面に近づけば近づくほど巨木に…

きこり
きこり

ぽかんと口を開けて見ていたけど、これって下にいる人は超危険なのでは?

チョーク吊りという結び方で、木にスリングロープをしっかり固定しているため、途中でロープが解けることはないそうです。
(それでもクレーンの下に入らない、木の真下に入らない、といった最新の注意は必要です。)

地上にいるスタッフは、降りてきた木を受け止めます。
作業現場の周りには信号や電線があったり、車の通行があったりするので、周囲を確認しながら慎重に木を地面に寝かせます。

細かい枝葉の落下や、吊られている木が風に揺られて暴れ出す危険性があるので、木を降ろす直前は車の通行を一時止めてもらいながら作業を行いました。


POINT

  • 木の枝が信号や電線に引っかからないよう、クレーンを誘導して木を降ろす場所を指示
  • 木が地面に降りてくる直前は車の通行を全面ストップさせる
  • 降りてきた木を受け止める。反対車線にはみ出してしまわないようにカバーしながら道路に寝かせる

伐採担当のスタッフ、大型クレーンの操縦者、地上で木を受け止めるスタッフはそれぞれインカムで連携をとりながら慎重に作業を進めます。木を降ろし終えたら、スリングロープを外してクレーンの先を伐採位置まで戻します。

きこり
きこり

クレーンの金具の先をピタッと欲しい場所に届ける、クレーン操縦者の技術もあっぱれ!

4.地上の木を運びやすいように分解して運搬

地上に降ろした木は、運搬のため自社のトラックに積み込みます。
そのままでは大きすぎて荷台に入らないため、チェーンソーを使って枝の分岐点を切り分けていきます。

木を解体して1箇所にまとめたら、自社のグラップル付きカーゴトラックの出番。
豪快に端材を荷台に運んでいきます。

5.②〜④の作業を繰り返す

あとは2〜4行程の繰り返し。
高所作業車で作業を行うスタッフは、木を地面に降ろしている間に、次に伐採する木を選び、スリングロープを結んでおくことで、クレーンが戻ってきたと同時に伐採を開始することができます。
下にいるスタッフは次の木が降りてくるまでに、横たわっている木を分解してトラックに運びます。

社長
社長

上下スタッフの見事な連携で、無駄な待ち時間がなくちょうどよい間隔で作業ができました。

6.1日の業務の終わりに

1日の終わりには、木を解体したり運んだりした時に出る木屑や枝葉の掃除をします。
そしてトラックに積みこんだ端材を自社の処理場へ運んで、1日の業務は終了です。

きこり
きこり

おつかれさまでした!

感想・まとめ

新しく導入した小型の高所作業車が大活躍!
インカムでのコミュニケーション、ガードマンとの意思疎通など、見事な連携プレーでサクサク仕事ができました。

自社評価
まるでクレーンゲームみたい!機械の操作が好きな人におすすめの仕事内容。
・難易度……★★★☆☆
・体力度……★★☆☆☆
・面白い度…★★★★☆


ちなみに…
伐採を終えた場所に新しい落石防護網が張られていました。(左が作業中、右が作業1ヶ月後の撮影)

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